必要となる透明性の高さ

透明性の高い事業

人は間違いのないものに惹かれると言います。

割と多くの著名人が様々な表現を使ってこのことについて言及しています。

どういうことかというと、ハッキリと分かっている物事を信用することはあっても、得体の知れないものは避けて通るということです。

物語や映画のストーリーであれば、先の読めないハラハラドキドキの展開を楽しめますが、自分の人生においてハラハラドキドキはしたくない、というのが人の性です。

これはビジネスにおいて、全くその通りであって、得体の知れないサービスにお金を出すのはきっと誰でもいやなのだと思います。

しかし、案外周りを見渡してみると、そのような得体の知れないサービスはあり、多くの人がギャンブルをするかのようにそのような当たりはずれのあるサービスにお金を払っています。

ではどのようなサービスを得体の知れないサービスと呼ぶのでしょうか。

透明性のないサービス

得体の知れないサービスとは透明性のないサービスだと私は思っています。

具体的にどのようなことをしてくれて、どのような効果が約束される、ということがハッキリしていることが透明性の高さであるとして、逆説的に言えばその反対が得体の知れないサービスとなります。

これを三つの例を挙げて説明してみます。

まず一つ目が、何をするのか具体的に説明しないサービス。

これが一番多いように思います。

当社にもよく営業の電話がかかってくることがありますが、ITツールであるのに効率化ができないサービスとかあります。

簡単に言うと人の手と仕組み化で十分に効率化できるものです。

こういうサービスをハッキリさせてしまうと必要がないのがバレてしまうので透明性を限りなくゼロにして営業してくるスタイルです。

また、効果を約束しないサービスというのはどうなんだろう、とよく思います。

これが二つ目。

サービス購入までは「こういう効果が期待できる」をまるで効果を約束するかのように謡っておきながら、購入直前になって「効果を約束するものではありません」を言い出すアレです。

いつぞやも記事に書きましたが、お金というのは日本銀行がその信用を担保しているからお金であることができます。

信用を担保されている紙と等価交換されるものは「信用が担保された商品」であるべきだというのが私の持論ですが、この考え方からいくと「効果が約束できない」というものと等価交換されるお金は普通にはありえない、となるのです。

そして最後に三つ目、料金を明確にしないサービス。

これは問い合わせという手段を使ってリード(見込み客)を確保する方法なので、致し方がないことなのかとは思いますが、正直好きではありません。

費用対効果を考えながらサービスを選ぶ立場から言わせてもらえば、そのサービスがいくらかかって、どういう効果をもたらしてくれるのかが重要なので、料金がいくらなのかすぐに分からないのは非常に困ります。

そして問い合わせの後、営業マンから連絡がきて、サービス内容の説明を長々されてこちらの判断が鈍った頃に料金の提示。

全くもって時間がかかりすぎです。

経営に関わっておられる方なら分かってくれると思いますが、経営者にとって意思決定のスピードは非常に大切です。

だから判断のスピードを落とすような手法のサービスでは、購入意思を失速させてしまうことになります。

提供するサービスに自信があるのであれば、料金ははっきりと表示しておくべきです。

よほどいいサービスであればリードはそんな小細工しなくても獲得できるのでは、というのが私の考えです。

貸切貨物業界の不透明性

話はガラッと変わり、私たち貸切貨物業界の話です。

一度荷主から降りた輸送依頼は、実際に走る運送会社へ降りていくまで提示される運賃とともに流れていくのが貸切貨物業界の常です。

我々の業界の人はこんな説明をしなくても意味が分かると思いますが、知らない人のために説明をしておきます。

まず荷主が運んで欲しい荷物と行先を運送会社へ伝えて、見積を依頼します。

〇〇円で運んでくれる運送会社、それよりもちょっと安い運送会社、様々な会社に見積を依頼しますが、荷主が総合的に判断して依頼する運送会社を選びます。

このとき運賃を決定するのは、「運ぶ」というサービスを提供する運送会社です。

しかし、このあと元請けの運送会社が自社対応をしなくて、下請けに仕事を依頼するとサービス料金であるはずの運賃の決め方が変わります。

元請けは当然利益が欲しいので、自分が提示し貰う事が決定している運賃から数パーセント引いた金額を下請けに運賃として提示し、依頼をしていきます。

また下請けがさらに孫請けへ依頼することもありますが、当然ここでも同じように請けた運賃から数パーセント引いた金額を運賃として提示し孫請けへ。

これが「もう限界だ」という金額になるまで下請けに降ろしていくこともあるのが、貸切貨物業界の普通です。

具体例でいくと、

1・最初に鳥取市の工場が大阪のお客先まで10t車で荷物を運んで欲しいと依頼してきます。

2・5社ほど見積を出して、運賃60,000円を提示してきた運送会社を選びます。

3・このときサービス料金を決めたのは運送会社。

4・でもこの仕事を請けた運送会社が下請けに仕事を出すときにサービス料金である運賃を決めるのは、下請けから見て荷主になるこの運送会社。

5・「鳥取市から大阪まで10t車貸切で55,000円で運んでください」てな感じ。

6・これを請けた下請けがさらにもう一つ下請けに出すときも「鳥取市から大阪まで10t車貸切で50,000円で運んでください」

7・また一つ下へ「鳥取市から大阪まで10t車貸切で48,000円で運んでください」

このように下請けへ降りていくときに値札が付いた商品のように「鳥取~大阪 10t車 〇〇万円」という荷物情報(輸送案件)として流れていきます。

仕事が欲しくて仕方がない運送会社や私たちのような運送取扱業者はこの金額を見て「安いのか」「高いのか」判断しながら請ける仕事を選んでいきます。

こんな中、得体の知れないサービス、不透明なサービスを繰り出す人間が出てきます。

「鳥取市から大阪まで10t車貸切で運賃は分からない」

依頼を請けて運んだ後、いくらもらえるか分からない、という恐ろしい仕事です。

こういう業者に「運賃はいくらですか?」とたずねたら「運送会社は他にも沢山いるし、やりたくないなら他に出すからいいよ」と言われます。

信じられない話です。

こんな不透明な仕事なのに黙って請けろと圧力をかけてくるのです。

昔からこういうことを言う業者はいましたが、特にコロナ禍で仕事が減っている今、こういうケースをよく聞くようになりました。

そうは言っても需給のバランスは逆転します。

今、輸送に対する需要は減り、供給過多に陥っていますが、近年の傾向から見ているとそう遠くない未来にこの需給バランスは逆転するでしょう。

しかし「だからこういうことをしない方が良い」ということが言いたいわけではありません。

どんな理由があるにせよ、不透明な事業でお金を稼ぐことが間違いなのだと私は思っています。

当社の事業戦略

私は冒頭で説明した三つの不透明なサービスも、我々の業界の不透明な仕事のやり取りも、そうしなければ利益を上げることができないからするのではないかと分析しています。

中身が薄いものを厚く見せるためには目の前にぼかしガラスを設置するしかありません。

不透明なサービスというのは正にこのぼかしガラスのことです。

「中身がバレたら困る、なぜなら薄っぺらいサービスだから」ということですね。

自分たちのサービスに自信があるなら、堂々とサービスを明確にすべきです。

今の世の中を見ていると、どう考えてもまっとうなサービスをしているのだから、具体的にサービスを説明し、料金も明確にしていけば良いのに、と思うサービスが存在します。

非常にもったいないことだと思いながら見ています。

本来そのサービスがもっている信用の対価以上の対価を求めるから、ぼかしガラスを設置しなければならなくなるわけで、正当な対価の積み上げを行っていれば結果として大きな利益が見込めることに気付くべきだと思います。

コカ・コーラは商品を正当な対価として提供し続けたからこそ今の地位がある、と私はそう思うのです。

本当は商品もサービスも同じであって、消費者にとって重要なのは信用の対価が妥当であるかどうかです。

これこそがサービスや商品を提供する事業の透明性なのです。

私に言わせれば、効果を約束していないサービスなんて、そのサービスを提供する人間がどんな資格を持っていようが、どんな学歴をもっていようが関係なく、サービスとは呼べません。

逆に言えば、サービスの内容をきちんと説明した上で効果を約束し、「効果がなければ一銭も要りません」と言ってくれる事業者であれば、資格や学歴がなくても信頼に値すると思います。

そしてその信頼に応え、効果が表れたとき、その信頼は信用へと変わります。

特に私たちの主事業である運送取扱業のような無形のサービスにとってこの考え方は重要です。

ネットの登場で情報伝達のスピードが爆発的に上がったこの世界で、私たちの仕事においてもさらなる透明性が求められるようになったと感じています。

私たちがどんな力を使って、何ができるのか、透明性をもって発信することが必要です。

私はこのHPで配車指南書やコラムで情報発信をしています。

これはただの著名人気取りでも独りよがりでもありません。

実は立派な事業戦略です。

我々のお客さんにとって「私どものサービスにどんな効果があるのか」、「どんな方法を使って提供してくれるのか」、一番知りたいのはこれです。

経営トップが何を考え、どんな方法で事業を展開し、どんな理念をもって臨んでいるのか、今何を考えているのか、こんなことまで分かれば、我々が提供する無形サービスの透明性が増すというものです。

あとはこの情報発信をいかにたくさんの人に見てもらえるか、いかに信頼を勝ち取れるかにかかってきます。

「素人の田舎会社では無理だ」だの「タレントじゃないんだから」だの言われることもあるだろうし、言われていい気もしませんが、何もせず座して死を待つぐらいなら前に出て倒れてやろうという思いでチャレンジしています。

 

 

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