仕事は哲学

真理を解き明かす

何度か更新記事で書きましたが、自分の頭で考えるということは本当に大切です。

昨日見たネット配信で頻繁に「バイアス」という言葉を聞きました。

情けない話ですが「バイアス」と聞いてすぐにピンとこないので、すぐに検索し、それが偏向や先入観を表すために使われている言葉だと知りました。

大体の会話の流れから予測はできるものの、知ったかぶりしてそのままにするよりは調べる方が良いから、私はいつでもそうしています。

ただ、すぐ忘れてしまうので同じ言葉を何度も検索し、結果を見てから「ああそうだった」となることも多々あります。

でも、これの繰り返しがその調べた言語を脳に定着させ、その言語を使いこなすまでになります。

本当に便利な世の中になったものです。

辞書を開かなくてもネット検索で意味を調べることができ、さらに直訳だけでなく慣用句としてどのように使われているかまで教えてくれるのですから。

ネット検索することにつかうパワーと、昔の調べ方につかうパワー(辞書など古いツール)を比べると圧倒的にネット検索の方が少なくて済むことが分かります。

こうやって考えると今の学生さんたちは本当に恵まれていますね。

知識を取り入れるために使う時間が、私たち古い人間が使ってきた時間よりも圧倒的に少なくて済むのですから。

ただしかし、知識を手に入れるのには良いのですが、こんな便利な世の中だからこそ、自分の頭で考える「思考力」が弱くなっていくのかもしれません。

答えのないもの

さて「バイアス」に話を戻します。

偏向や先入観がどうだというのでしょうか。

知識の部分に簡単にネット検索でアクセスできるから、以前も何かの記事で書いたように簡単に正解を求めるようになります。

確かに、言葉の意味だとかそういう知識の部分に関しては正解があります。

しかし、実は世の中には正解がないものがまだまだ沢山あって、人はそういう正解のないものの正解こそ欲しがります。

例えば「どうすれば儲かるか」というものです。

会社を経営しているからこそ分かりますが、正解なんて当然ありません。

自分たちの能力、状況、環境などなど、事業に関わる様々な要因を分析し、どうすれば売上が上がるのか、どうすれば利益を出せるのか考えて行動し、結果を出していきます。

この結果がプラスになれば「儲かった」、マイナスになれば「儲からない」、という単純な解にたどり着くまでのプロセスを「どうすれば儲かるのか」の答えにしても良いのならそれでも良いでしょう。

けれども、このプロセスは三者三様。

同じことをしようと思っても、能力も性格も違うのだから、正解へと進もうとするスタートの時点で「儲かる」という結果が約束されることはまずありません。

だが、人はこの結果が約束されるということを求めます。

「どうすれば儲かるのか」の答えがあると信じ込むのです。

ネットでありとあらゆる情報にアクセスできるようになったからこそ、この氾濫した情報の中に正解があると妄信し、その先入観から抜け出せなくなっていきます。

失わなくてもよいものまで失うような失敗の後、これに気付くこともあるからこそ、自分の頭で考えるということは本当に大切なのです。

哲学について

皆さんは哲学という言葉を知っていると思います。

なんだか難しそうですよね。

それはなぜかというと、私たちが知っている哲学という言葉には「過去の哲学者の思想」というエッセンスが加わっているからです。

大昔の人の哲学的な思想になると「歴史」とか覚えにくいカタカナの長い名前が敬遠させてしまいますが、哲学とは実はそんなに難しいものではありません。

私が学生だったころ、普段はマンガしか読まないのに、なぜか書店で引き寄せられるようにして買った本がありました。

「ソフィーの世界」という辞書みたいな厚さの文庫本で、14歳の女の子が大昔の哲学者の考えに触れていくという内容のものです。

当時の私のようなアホたれでも非常に読みやすく、夢中になって読み進めました。

その本を読んで分かったことで、今でも覚えている大切なことが3つあります。

〇哲学とは真理を解き明かそうとすること。

〇哲学者が真理を解こうとしたからこそ今の科学がある。

〇どんなことにも真理があり、真理を解き明かそうとするとき、それは仮説から始まる。

真理とは普遍的なものとされています。

例えば「人間が人間の形をしている」というような当たり前と思われることです。

哲学者たちは普通の人たちが「何をそんな当たり前のこと」と思うことを「当たり前」と思わず、「どうしてそうなのか」を追及してきました。

それがなければ人の体が細胞からできていたり、分子なるものがあることも分かることはなかったでしょう。

そういうことの積み重ねが今の豊かな世の中を支える技術を創ってきたのです。

結局難しくなってしまいましたが、簡単に一言で言うと哲学とは「なぜ」を問いかけることです。

なぜそうなったのか、なぜうまくいったのか、なぜ儲かったのか、結果という普遍的なものに「なぜ」を問いかけるだけで良いのです。

このように、私たちの身近な仕事というものにも哲学はあります。

仕事を哲学にする

先ほどの正解のない「どうすれば儲かるのか」の解の出し方は前途したようにありません。

しかし「儲かった」という結果を解き明かすことはできます。

一番簡単な方法は「なぜ儲かったのか」からスタートし、「こうだったから」「ああだったから」と仮説を立てていく方法です。

仮説を立ててしまえばあとは簡単です。

検証をしていけば、その仮説が正しいのか、正しくないのかが分かります。

こんな感じでビジネスの世界では、真理を解き明かそうとすることでビジネスに対する自分の理解力を上げて成長することが可能です。

これが「仕事を哲学にする」ということになります。

この「仕事を哲学にする」上で、最も重要なポイントは自分の頭で考えなければならないということ。

なぜならば、現代社会には大きく分けて二つの情報が入り混じって氾濫しているからです。

〇誰が伝えても必ず同じ内容になる普遍的な情報。

〇伝える者によって、内容が異なる情報。

前者は真理に近いもので、結果が出たのか出ていないのか、プラスかマイナスか、のように二極で表すことができる情報で、対して後者は正解がなく、普遍的な情報を手にした者が、自分の感想を交えながら好き放題に伝えることができる情報です。

だから、何も考えず感覚で生きていると、ただの人の感想であってもまるでそれが真実であるかのように信じ込んでしまい、簡単に「バイアス」をかけられてしまうのです。

しかし自分の頭で考えて判断していると、分かるようになります。

この情報は普遍的なもの(真理)なのか、それとも違う(偽)のか。

そして普遍的な情報を見つけたら、どうしてそうなったのか考えると良いでしょう。

それこそ理解の仕方で解釈は変わりますが、真理を解き明かそうとする行為は自分だけではなくビジネスを成長させます。

「なぜそうなったのか」を考えていると、その答えだけではなく副産物として新たな発見に至ります。

実はビジネスにとって一番大切なのはこの発見です。

この発見こそがイノベーションの源泉だからです。

何か一発当ててやりたいと息巻くのも良いですが、先ずはじっくり「仕事を哲学に」してみてはいかがでしょうか?

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