配車指南書9

 

 

配車指南書9「配車係の信頼と会社の信用」

この配車指南書シリーズは世で働く取扱業の配車マンたちへ送るメッセージです。

新人配車マン、自信を無くしている配車マン、など行き詰った配車係の悩みが少しでも解決できればと思い綴ります。

20年の配車人生の中で経験した失敗と、そこから学んだことを伝えることで、少しでも前向きになって働けるようになってくれたら幸いです。

 

 

未来の成果を約束する力

以前の配車指南書で信頼と信用の違いについて述べました。

信頼は未来の成果を約束するもので、信用は信頼を成果に変えることができた者へ送られる賞賛のようなものと考えれば良いと思います。

我々、水屋(運送取扱業)の配車をする者において、大切なのは信頼であり、まずこの未来の成果を約束する力が弱いものには良い仕事の話が舞い込むことはありません。

では、少し分かりにくかと思うので分かりやすく信頼と配車係の関係についてお話したいと思います。

まず、もう一度信頼という言葉を分かりやすく分解していきたいと思います。

まず漢字を分解すると「信じる」「頼る」となります。

これをつなげて「信じて頼る」にしてみると、未来の成果を約束する者におくられる行為だということが分かります。

掃除機の販売を例にしてみましょうか。

まだ一度も使ったことのない新品の掃除機が販売されています。

これをメーカーの営業さんが丁寧に説明してくれます。

「この掃除機は何度もゴミを吸ってパックの中がいっぱいになっても吸引力が変わりません。その理由はサイクロン方式にあります・・・等々」

この説明を聞いて「この掃除機を買おう」と決めたとき「メーカーの営業さんを信頼する」ということになります。

本当に説明通りの掃除機なのか「使ってみる」という未来の結果が出るまで分かりません。

しかし、その言葉を信じることが「信頼する」ということなのです。

そして結果として、その掃除機が言葉通りの性能をしめしてみせたという結果が出たとき、「このメーカーの掃除機は間違いない」という信用が生まれます。

積み重ねられた信頼はたくさんの人たちの信用を生みだし、信用=メーカーの名前となり、次の信頼を簡単に生み出すようになっていきます。

この信頼を勝ち取り結果を出していく作業が私たち配車係にも必要であり、私はこの「配車において信頼を勝ち取る力」こそが配車係の能力ではないかと考えています。

ちょっと分かりづらいと思うので、簡単に「未来の成果を約束する力」としておきましょう。

 

 

信頼を勝ち取れない配車係

信頼についてお分かりいただけたら、信頼を勝ち取れない配車係の話をしてみようと思います。

まず私が取引をしたくない配車係を挙げてみましょう。

①自分都合のタイミングでしか電話してこない人。

・世間一般暇になとき、「運ぶ荷物はありませんか~、ありませんか~、ありませんか~」の人です。また繁忙期には「車いませんか~、いませんか~、いませんか~」の人です。

②訳アリ案件しか言ってこない人

・「運賃が極端に安い仕事」「特殊な条件がついていて車探しの難易度が高い仕事」のようないわゆる鼻つまみものの案件ばかり言ってくる人。

③きちんとしたお返しができない常識がない人

・「助けてください~(汗)」を助けたのに次の仕事につながらない恩知らずな人です。

あえて嫌われる言い方をしますが、どれも「近頃の配車係」です。

そしてそういう人たちは信頼関係の作り方を知らないから、そういう人同士で繋がってどうでもいいネットワークをつくって、たくさんの仕事をダメにしながら、会社の信用も落として平気な顔をしています。

自分都合でしか仕事の電話をしてこない人を信頼しますか?

そんな人間に仕事を依頼して、良い仕事をしてくれる予感なんてしませんね。

まずトラブルをもってきます。

「聞いてない」「見てない」「分からない」「そちらの責任だ」などなど言ってきて、挙句の果て迷惑料なんてもんまで請求してくるタチの悪い配車係が、これまた大手の会社に限って腐るほどいます。

訳アリ案件もってくる奴も、最初は訳アリ部分を隠して案件を持ってきます。

話が進んで請負うことを決めたあたりから少しずつ訳アリ部分を小出しにしてきて、最終的に押し付けてきます。

大体そういうことする奴はウチのことを「そういう扱い」にしていて、そんな連中を信頼することなんて到底できません。

最後にお返しができない人ですが、私たちも決して見返りほしさに仕事をしているわけではありません。

「じゃあどういうことなの?!」となるでしょうから、くわしくお話しますが、これ簡単にいうと「持ちつ持たれつ」の関係が分からないってことです。

「助けて」と言われると、私たちは人間ですので何とかしようと頑張ります。

あの手この手を考えて、その案件をクリアします。

その後、私たちにも「助けてください~」モードになることがあります。

こういう時に全く相手にしてくれない人のことを「お返しができない常識がない人」と呼んでいます。

結局、こうやって見てみると、①、②、③、総じて「自分さえよければいい」って人ですね。

 

 

信頼の勝ち取りかた

私は配車係の能力は「信頼をどれだけ勝ち取れるか」だと思っています。

「じゃあどうすれば信頼を勝ち取れるんだよ!」

と聞こえてきそうなので、順を追って説明しましょう。

配車係にとって約束できる未来の成果とは何でしょう。

荷主にとっては「きちんと運んでくれること」であり、運送会社にとっては「運ぶ荷物(仕事)を斡旋してくれること」です。

この成果を約束できる、ということをアピールし、相手の信頼を得るには「できる」ということを伝えなくてはいけません。

だから「運べそうなトラックがいますので折り返します」とか言って相手の信頼を得ていくわけです。

でも「荷物の情報があるのですが、トラックいますか?」と聞いたときに「大丈夫です。ウチで請けましょう。」と即答してくれたらあなたならどう思いますか?

きっと「頼りになる」と思うはずです。

そう「頼り」になるのです。

運べるトラックを確保してから請けるのもいいですが、確保していなくても自分に「頼れる」協力者がいれば、即答できるはずです。

これが運送業界で有名な「空請け」です。

空請けのからくりを知れば分かると思うのですが、空請けという行為の成功率を上げるためには前途したように「頼り」になると思ってもらうために「頼れる」協力者がいなければなりません。

ここまで話をしてお分かりになりましたでしょうか。

そう、信頼関係の積み重ねこそが配車に不可欠なのです。

ここでもう一度考えてみます。

「自分さえよければいい」って人に「頼られて」あなたはそれに応えますか?

だけど、私たちが生きている実社会には、こんな人たちにたくさん仕事を任せているっていう現実があります。

本来は信頼関係を結んでいき、信用で繋がり、素晴らしい仕事で社会を創りあげていくはずなのに。

これは会社の名前という信用が仕事をさせてくれるから、その下で働く人間に信頼を得なければならないという責任が欠如してしまっているからだと私は思います。

私は自分の会社のホームページでこんなことばかり綴っていますがそれは、きれいごとではなく本気で信頼を積み重ねながら信用で繋がる社会になってほしいと願うからです。

最近、私どもの一番取引量が多いお客さんに「ウチとイナバさんは運命共同体だからね」と冗談まじりに言っていただきました。

冗談まじりでしたが、最高の賛辞だと感じ、嬉しく思いました。

こういう経験を糧に私たちは信頼で荷物を運び、信用をつくり、社会に幸せを運びます。

 

 

公式 Instagram(インスタグラム) ➡ @inabasyoun

公式 Facebook(フェイスブック) ➡ @inabasyoun

お問い合わせ

お問合せ・ご応募はこちらから。お気軽にどうぞ。

TEL 0858-24-6317

FAX 0858-24-6318

お問い合わせフォーム